遅発型フードアレルギーとは

特定の食物を食べると、激しい症状は出ないけれども、
なんとなく具合が悪くなると思ったことはないでしょうか。
そのような場合は、遅発型フードアレルギーの可能性があります。

日本は不調大国!?
成人の約7割が不調を自覚

「あなたはいま、健康ですか?元気ですか?」
この問いに、迷わず「はい!」と答えられる方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか?「病気ではない」という意味でしたら、多くの方が「はい!」と答えられるでしょう。
でも「健康だといいきれない」し「元気でもないなぁ」と感じている方は多いのではないでしょうか?「病院に行くほどの症状ではない」けれど、なにかしらの「不調」を抱えながら毎日を過ごしているのではないでしょうか?

「メディカルライフ研究所」の調査では、日本人の約7割以上が長期的な不調を認識しており、病気や不調とは無縁と思われる20代前半(20〜24歳)の若い人でも、6割以上が不調を認識しているという結果があります。
「不調は老化のせい」、「20代には関係ないもの」といった、多くの人が当たり前だと思っていたことが、現代社会では大きく変化してきているのです。

半年以上の長期的な不調症状保有の認識率について

日本人の7割以上が長期的な不調症状ありと認識

出典:メディカルライフ研究所(http://www.medicallifelab.jp/)

「なんとなく調子が悪い」を引き起こす
遅発型フードアレルギーとは?

さまざまな不調には、いろいろな要因が考えられると思いますが、食生活に代表される生活習慣による影響は無視できません。現代社会に生きる私たちは、多くの食にまつわる問題をかかえています。そのうちの1つにあげられるのがフードアレルギーです。

通常、フードアレルギーは原因となる食物を摂取すると、すぐにじんましんなどの症状が出てくるものとして知られていますが、実は、もうひとつのタイプのアレルギーがあることが分かりました。
それが、原因となる食物を摂取して数時間~数日経ってから症状が現れる「遅発型フードアレルギー」です。

肌荒れ、倦怠感、肩こりやイライラなど症状が多彩であること、摂取後すぐに症状が出ないことから気付きにくい「遅発型フードアレルギー」。年齢や体質のせいだと思い込んでいた、さまざまなつらい症状は、もしかしたら遅発型フードアレルギーが原因になっているかもしれません。

あてはまる症状はありますか?

体の調子が悪い

  • 頭痛・頭が重い
  • 筋肉・関節の痛み
  • 肩こり
  • 便秘・下痢
  • 消化不良・腹痛
  • 過敏性腸症候群
  • むくみ

気分が良くない

  • 疲れやすい・慢性疲労
  • イライラや集中力低下
  • メンタルの不調
  • 不眠
  • 眠気
  • めまい・しびれ

その他

  • 肌荒れ・湿疹
  • アトピー性皮膚炎
  • 口内炎
  • 風邪をひきやすい
  • 冷え性
  • 体重が増えた
  • 不妊

これらの症状がなかなか改善されない場合、
遅発型フードアレルギーが原因になっているかもしれません。

フードアレルギー、
即時型と遅発型の違いは?

すぐに身体に現れる「即時型フードアレルギー」

一般的にフードアレルギーというと、卵アレルギー、大豆アレルギー、牛乳、そば、えび・かになどの甲殻類に対するアレルギーなど、食べるとすぐに、かゆみ、むくみ、じんましん、呼吸困難などの症状が出るものが問題になることが多いようです。
このようにすぐに症状の出るアレルギーは、即時型アレルギー(Ⅰ型アレルギー)といい、ひどい場合は、アナフィラキシーショックを起こし、命にもかかわるほど重症になることがあります。
これはIgE抗体が関与するもので、即時に、比較的典型的な症状が出るため、原因となる食物との関係がわかりやすいアレルギーです。

自覚しづらい「遅発型フードアレルギー」

食物を摂取後、数時間〜数日後に症状が出現する遅発型フードアレルギー。
これはIgG抗体が関与するもので、症状が現れるまでの時間が長いため、原因となる食物とその症状との関係がわかりにくいのが特徴です。

即時型と遅発型はどう違うの?

即時型フードアレルギー 遅発型フードアレルギー
IgE抗体が関与 抗体 IgG抗体が関与
呼吸困難、アナフィラキシー、かゆみ、じんましん、腹痛、下痢などが特徴的 症状 肌荒れからメンタルの不調まで多彩、
慢性のものが多い
食物を摂取後、短時間(通常30分以内) 出現までの時間 食物を摂取後、数時間〜数日後
小児に多い 年齢 小児・成人ともに見られる
卵、そば、小麦、甲殻類、ピーナッツ
などに多い
アレルゲン 卵、乳製品に多い
好物がアレルゲンになることが多い
原因がわかりやすい 原因がわかりにくい

原因を見つけづらい隠れたアレルギー。

症状が多彩で、出現まで時間がかかることから、それが原因であることが分かりにくい遅発型フードアレルギー。どのようなメカニズムで起こるのか、また、どんな人に強い反応が出るのでしょうか。

まず即時型フードアレルギーとは、そばや卵などのアレルゲンを食べた直後に、かゆみやじんましん、ひどい時には呼吸困難などの症状が出てくるもの。それに対して、遅発型は食後数時間~数日経ってから症状が現れるものです。頭痛、下痢、イライラ、疲労感、肌荒れなど『なんとなく体調が悪い』と感じる症状であることが大きな特徴。アメリカでは、過敏性腸症候群や偏頭痛の一因として注目され、近年になって、日本でも知られるようになってきました。

即時型フードアレルギーの発症には、IgE という抗体が発症に関わりますが、遅発型ではIgGという別の抗体によって、症状が引き起こされます。そのことから、即時型の検査で陽性反応があっても遅発型では無反応だったり、またその逆もあるのです。

即時型は小児期に発症して年齢を経ると治まる事例が多いのに対し、遅発型は年齢に関係なく現れます。

どんな症状があるの?
〜遅発型フードアレルギーの症状〜

8割以上に強い反応。誰もが無関係ではない。

遅発型フードアレルギー検査は医療機関で受けることができ、少量の血液を採取するだけで、約100種類の食物について調べられます。反応の強さにより、0~Ⅵの7段階で結果が示され、Ⅲ以上は対策が必要なレベルであると考えられています。

不調を感じて検査をした人の9割、健康診断などで特に不調を感じていない人が検査をしても8割に陽性反応が出ました。これは、もはや誰もが無関係でいられないような数字です。 原因不明の不調を抱えた人、医療機関を受診しても症状が改善されない人は遅発型フードアレルギーの可能性があると言えます。

即時型と遅発型はどう違うの?

消化器症状 消化不良・便秘・下痢・腹痛・吐き気・過敏性腸症候群・腹満感など
精神神経症状 不安神経症・頭痛・情緒不安定・うつ・頭が重い・集中力不足など
皮膚症状 湿疹・にきび・(アトピー性)皮膚炎・ふけ・じんましん・肌荒れ・多汗など
呼吸器系 鼻水・鼻づまり・慢性副鼻腔炎・ぜんそくなど
泌尿生殖器系 頻尿・尿意切迫・夜尿症(小児)・月経前症候群・おりものなど
筋骨格系 筋肉痛・関節痛・関節炎・関節リウマチなど
その他 不整脈・慢性疲労・倦怠感・口内炎・むくみ・体重増加など

知らず知らずのうちに、あなたの健康や美を妨げているかもしれない、この「遅発型フードアレルギー」。
自分の身体を正しく知ることは、真の健康を目指すためにとても大切なことです。

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遅発型フードアレルギーと判明したら、どうしたら症状がよくなるのか、
どのような食物が原因となりやすいのかを併せて紹介します。

強い反応が出たら

諦めていた慢性的な不調、自分の身体を知って健康に。

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