Ｑ．ブランバーグ博士の研究は抗酸化剤に重点を置いていますね。この抗酸化剤と老化の過程には、どのようなつながりがありますか？

Ａ．食物抗酸化剤には多くの野菜が含まれています。これは、細胞やＤＮＡに損傷を与えるフリーラジカル、または酸化剤と呼ばれる高反応性分子に対抗させる際に役立ちます。フリーラジカルは心疾患、癌、白内障、黄斑変性や、その他の慢性的な疾患を引き起こす原因となります。抗酸化剤が豊富な食べ物や、抗酸化剤のサプリメントを摂取している人は、病気になる危険性が低くなると多くの研究で指摘されています。

Ｑ．ブルーベリーが老化防止に効果があるというタフツ大学の研究結果に、マスメディアは多大な注目を寄せています。この報告は事実なのでしょうか。

Ａ．加齢の過程に与える効果と、老化に関連した病気に影響を与える効果の区別は困難です。ブルーベリーの研究は物議を醸しています。この研究では、脳の生化学や機能における老化率を減少させると指摘しています。しかしながら、この研究はラットでしか行われておらず、人間でのデータは、まだ出ていません。

Ｑ．加齢によくない食べ物はありますか？

Ａ．粗悪な食生活は良くありませんが、“悪い”食べ物はありません。しかしながら、ベーコンやキャンディなどの食べ物は栄養価が少なめです。

Ｑ．適切な食生活を続けるだけで老化の過程を遅らせ、健康的に歳を取ることができるのでしょうか？もしくは、健康的な食べ物にあわせて、運動プログラムを組んだり煙草を吸わないといった生活スタイルを取り入れないといけないのでしょうか。

Ａ．老化には、遺伝子と環境という２つの大きな原因があります。現時点では、遺伝子についてはどうすることもできません。環境要因は、食生活、身体活動、喫煙や汚染の影響などから成り立ちます。したがって、健康や長寿に影響を与える危険要因をコントロールできる食生活は重要なのです。しかし、健康的に食べることができず、喫煙、深酒、運動をしない、シートベルトを着用しない、無防備な性交渉などをしていては、長生きはできません。
結局、長生きと健康において、食べ物は重要な要素ですが、それだけではだめなのです。

健康的に歳を重ねるための食べ物を選びましょう
なるべく積極的に取る必要がある色つきの果物と野菜は、下に記載したとおりです。

●ニンジン
●トマト
●ブロッコリー
●リンゴ
●ホウレンソウ
●オレンジ
●バナナ
●ブルーベリー
●赤トウガラシ
●サツマイモ
●イチゴ
●芽キャベツ