栄養療法(オーソモレキュラー療法)

血液検査をもとに不足した栄養素を見極め体の内側から不調を整える個別最適な治療薬に頼らず、分子レベルの栄養補給で自然治癒力を高め、健康な身体作りをサポートします

当クリニックで実践している栄養療法は、「分子整合栄養医学(オーソモレキュラー栄養療法)」に基づいています。オーソモレキュラーとは、ギリシャ語で「正しい」を意味する「オーソ(Ortho)」と、「分子」を意味する「モレキュラー(Molecular)」を組み合わせた言葉です。

生活習慣や遺伝的な体質により、必要な栄養素や不足する栄養素は一人ひとり異なります。栄養療法は、こうした個人差に着目し、それぞれに最適なビタミンやミネラルなどの栄養素を適切に補うことで、病気の予防や治療を目指す医療です。こうしたアプローチは欧米を中心に発展し、近年では日本でも注目を集めています。

血液検査による詳細な栄養解析を行い、必要な栄養素を分子レベルで最適な量だけ補給することで、人間が本来持っている治癒力を高め、症状の改善や健康状態の維持を図る治療法です。栄養素の補給は、サプリメントに加え、点滴や注射での投与を組み合わせることで、吸収効率をより高めます。
また、生活習慣・食習慣の改善、運動習慣、自律神経やストレスケアに関する指導も併せて行います。

“薬ではなく、栄養で病気を予防・改善する”病気や体調不良・健康の積み上げの根本にアプローチする療法です。

期待できる効果

  • 身体全体の「基礎力」の向上
  • 慢性疲労、だるさの解消
  • アレルギー体質の改善、免疫力の安定
  • 肌荒れやホルモンバランスの調整
  • 精神的な不調(イライラ、不安、うつなど)の軽減
  • 集中力や記憶力の向上
  • 慢性疾患(糖尿病・高血圧など)の体質改善支援

この治療をおすすめする方

  • 慢性的な疲れ、冷え、むくみが気になる方
  • メンタルや自律神経の不調が続く方
  • 花粉症や鼻炎などのアレルギー症状がつらい方
  • 寝起きの辛さや疲労感などで受診しても異常なしと言われる方
  • 妊娠を控えていて「プレコンセプションケア」として身体を内側から整えたい方
  • 原因がわからない体調不良のある方
  • 現在治療中の症状や疾患がある方
    • 一般的な投薬治療によっても期待した改善が得られていない方
    • アトピー性皮膚炎や繰り返す湿疹や皮膚症状にお悩みの方
    • 睡眠障害があり薬を手放せない方

この治療の安全性と副作用

栄養素(サプリメントの成分を含む)は基本的に身体に必要なものであり、医師の管理下で適正量を守ることで安全性は高いとされています。ただし、体質や服用中の薬によっては一部栄養素の過剰摂取による不調(胃腸症状や発疹など)が出ることもあるため、定期的な血液検査を通じて、必要な成分を必要な分だけ補う“根拠ある栄養療法”を実践しています。

この治療の注意点

栄養療法(オーソモレキュラー療法)は、現在受けている治療を置き換える「第2の治療」ではなく、あくまでも補完的なアプローチとして位置づけられるものです。急性期の治療や疾患特有の医療的介入が必要な場面では、適切な投薬や医療処置が最優先されるべきであり、栄養療法がそれに代わるものではありません。

しかしながら、病気の多くは一つの原因から発症するのではなく、生活習慣、栄養状態、ストレス、腸内環境、酸化ストレス、免疫機能など、複数の要因が複雑に関与しています。そのため、主たる原因に対する医療的治療と並行して、身体全体の代謝環境や免疫バランスを整えることが、病状の安定化や回復、再発予防に大きく貢献する可能性があります。

特に慢性期に移行した段階では、栄養素の補充によって細胞レベルの機能回復や炎症の抑制を図ることが、QOL(生活の質)の向上や投薬量の軽減につながる場合もあります。ただし、栄養療法を開始する際は、主治医との連携や医学的な安全性の確認が重要です。当クリニックでは医学的根拠に基づいた検査と評価を行い、一人ひとりの状態に合わせて無理のない範囲での導入を提案しています。栄養療法は「疾患を取り巻く環境」を整えるための治療の一環として、正しく理解し活用することが大切です。