グルタチオン点滴療法
肝機能サポート・免疫調整・神経保護に働きかける多機能抗酸化成分
グルタチオンは、主に肝臓で合成されるアミノ酸由来のペプチドという化合物です。強力な抗酸化作用があるので、人間の身体をさびつきから守ってくれる代表的な物質です。免疫システムにおいても重要な役割を担っており、アレルギーや喘息などを抑える効果もありますが、加齢とともに体内では減少していきます。
肝臓の解毒を助ける働きもあるので、ウイルスやアルコールによる肝障害にも効果があるほか、アメリカでは、多くの疾患に対して、このグルタチオン点滴療法が行われています。とくに、パーキンソン病に対するグルタチオン大量点滴療法は、通常のパーキンソン病に対する治療薬が効かない例に対しての臨床試験も行われており、症例によっては非常に効果が認められています。なお、パーキンソン病に対しては、ビタミンB12と組み合わせて投与するのがよいとされています。
また、グルタチオンは、抗がん剤の副作用で見られる末梢神経障害に対しても有効です。さらに多発性硬化症や線維筋痛症といった、特効薬のない難病の治療に対しても用いられており、多発性硬化症では神経症状の緩和、線維筋痛症では疼痛緩和などの効果が見られています。
美容領域では、メラニンの生成を抑制する働きがあることから、美白・美肌点滴としても注目され、「白玉点滴」という名称で知られています。実際に、くすみの軽減や肌のトーンアップ、シミの予防などが期待されます。
グルタチオンは経口摂取しても腸で分解されやすく、体内に吸収されにくいため、効果的に補うには点滴による直接投与が最も効率的です。点滴療法では、グルタチオンを速やかに血中へ届けることで、高い血中濃度を維持し、全身への効果が期待されています。
期待できる効果
- 抗酸化作用:細胞を酸化ストレスから保護し、老化や疾患の予防に寄与します。
- デトックス・肝機能改善:有害物質の排出を促進し、肝臓の解毒機能をサポートします。
- パーキンソン病:神経細胞の保護や症状の進行抑制に効果が期待されています。
- 美白・美肌効果:メラニン生成を抑制し、肌の透明感や明るさを向上させます。
- その他:慢性疲労症候群、線維筋痛症、閉塞性動脈硬化症などの症状緩和が期待されています。
この治療をおすすめする方
- 慢性的な疲労やストレスを感じている方
- 身体の解毒力を高めたい方
- 飲酒の習慣がある、肝機能の低下が心配な方
- 神経系の疾患(パーキンソン病など)に対する補完療法を検討している方
- 健康維持や老化予防(アンチエイジング)を目的とした方
- 抗がん剤の副作用による指先のしびれ(末梢神経障害)がある方
- 動脈硬化・閉塞性動脈硬化症の方
- 湿疹、皮膚炎、じんましんなどの皮膚疾患でお悩みの方
- 肌のくすみやシミが気になる方
この治療の安全性と副作用
グルタチオンは体内に存在する成分であり、通常は安全性が高いとされています。
日本でも約50年前からつわり、妊娠中毒、薬物中毒、慢性肝炎の治療に使用されています。妊婦への使用が認められていることからも、副作用が非常に少ない、安全性の高い医薬品です。薬のアレルギーや副作用の治療に使われることもあります。
※副作用は非常に稀ですが、発疹、食欲不振、悪心、嘔吐、アレルギーなどがあります。
この治療の注意点
がん治療を目的とした高濃度ビタミンC点滴との併用は非推奨
治療目的で高濃度ビタミンC点滴で生成した過酸化水素をグルタチオンが消去するため、同日にグルタチオン点滴を行うと、治療効果を減弱するため推奨しません。
使用する薬剤について
日本製の医薬品を使用しています。
推奨する治療頻度・投与量
健康増進・美容目的
グルタチオンとして600mg~1000mgを15~30分かけて点滴します。
頻度:週に1~2回が理想的ですが、まずは1ヶ月に1回程度を目安に始める方が多いです。
パーキンソン病や神経変性疾患・慢性疾患に対しての治療目的
グルタチオンとして1000mg~4000mgを30~60分かけて点滴します。
頻度:病状により医師とご相談いただきます。
グルタチオン点滴療法のFAQ
グルタチオンとは、人間の体内に広く分布するアミノ酸が3つ結合したペプチドという化合物です。強力な抗酸化作用があるので、人間の身体を錆びつきから守ってくれる代表的な物質です。免疫システムにおいても重要な役割を担っていて、アレルギーや喘息などを抑える効果もありますが、一般に20代をピークに加齢とともに減少していきます。
グルタチオンは、抗酸化物質の一つであり、脳を様々な有害物質から守る役割を担っています。パーキンソン病の患者様の脳内では、このグルタチオンが減少していることがわかっていて、グルタチオンの点滴により著明に症状が改善した例も多く見られます。しかし、治療効果はさまざまで、劇的な効果が認められる場合も、ほとんど無効である場合もあります。現在、アメリカでは臨床試験が行われています。
疾患や目的により異なりますが、グルタチオン療法は、週に1〜3回の頻度が理想的です。
1回の所要時間は濃度により異なりますが、高濃度の場合でも30分程度となります(初回は副作用の有無を観察するため、もう少しお時間がかかります)。濃度が低い場合は10〜15分程度です。
パーキンソン病の場合、低濃度から始めて徐々に増量、通常は1400〜1600mgを点滴で投与します。この投与量は通常投与量の数10倍になります。頻度は週に2〜3回、約3ヶ月間行います。病状の改善が認められれば、その後は維持プログラムとして週に1〜2回のペースで治療します。パーキンソン病の進行防止の場合は維持プログラムから開始することもあります。有効率は40〜60%で、劇的に効果があるケースからまったく無効である場合もあります。
極稀に一過性の頭痛や吐き気が出ることがありますが、投与中止によりおさまります。
アルコールの解毒というのは、肝臓にとっては「負担のかかる余分な仕事」の一つです。グルタチオンには、肝臓の解毒を助ける働きもあるため肝障害の方や将来の肝障害を少しでも予防する目的でグルタチオン点滴を受けられている方もたくさんいらっしゃいます。
法定記載事項
- 本治療は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない(保険適応外での使用)ため、医療保険制度は使用できません。自費診療となります。
- 急性・慢性湿疹、蕁麻疹、妊娠悪阻等の治療で承認されている「タチオン」という製剤を用いて治療します。日本の薬品卸会社などを通じて購入します。
- 本治療に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医薬品はありません。
- 米国を中心とした諸外国で、グルタチオン点滴療法に関する臨床研究が行われていますが、 その中で重篤な急性または慢性の副作用は報告されていません。