唾液中コルチゾール検査

コルチゾールとは

コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、「ストレスホルモン」として知られています。しかしその働きはストレス応答だけでなく、糖質・脂質・タンパク質の代謝調整、血圧や血糖の維持、免疫反応の制御、炎症の抑制など多岐にわたり、生命維持に不可欠なホルモンです。コルチゾールの分泌は、脳の視床下部と下垂体からの信号によってコントロールされており、これをHPA軸(視床下部‐下垂体‐副腎軸)と呼びます。

このHPA軸は、私たちのバイオリズムと密接に関係しており、コルチゾールは通常、朝方に最も多く分泌され、夜に向かって徐々に低下します。朝のコルチゾールが適切に分泌されることで、私たちはすっきりと目覚め、活動のエネルギーを得ることができます。しかし、慢性的なストレスや睡眠不足、過労などによってHPA軸が乱れると、コルチゾール分泌のリズムが崩れ、「副腎疲労症候群(アドレナル・ファティーグ)」と呼ばれる状態に陥ります。
この副腎疲労により、慢性疲労症状、免疫力の低下、気分の落ち込み、ストレス、不眠、朝起きられないなど、さまざまな症状を感じるようになるのです。

コルチゾール検査について

HPA軸(視床下部‐下垂体‐副腎軸)の乱れや副腎機能が低下すると、コルチゾールの分泌リズムが崩れ、慢性的な疲労感、不眠、ストレスによる体調不良など、さまざまな不調を引き起こすことがあります。このような状態を把握するために有効なのが、「唾液中コルチゾール検査」です。

特に、起床直後から1時間以内のコルチゾールの変化を測定するCortisol Awakening Response(CAR:コルチゾール覚醒反応)を合わせると検査では、HPA軸の反応性や日内リズムの適正さをより詳しく評価できます。これは、ストレス応答システムがきちんと機能しているかどうかを知るための重要な指標となります。

唾液中コルチゾール検査は、体に負担の少ない方法で、1日4回唾液を採取し、日内変動に沿ったコルチゾールの分泌状態を確認します。採血のような身体的ストレスを与えずに、自然なホルモンの状態を把握できる点が特長で、ストレスホルモンの正確な評価には最適な検査です。

この検査でわかること

ストレスホルモン分泌の評価

ストレスへの反応の強さやパターンを客観的に評価し、副腎疲労やストレスに関連した体調不良の評価

体内リズム(日内変動)の評価

一日を通じたコルチゾール分泌のパターンやリズムを評価できます。コルチゾールの分泌は、通常、朝に多く、夜にむけてだんだんと少なくなるのが理想的です。朝の目覚めや日中の活力、夜間のリラックスや睡眠の質にも関わる重要な指標です。

この検査をおすすめする方

  • 慢性的なストレスや緊張感が続いている方
  • 朝起きても疲れが取れず、日中もだるさが続く方
  • 不眠や睡眠の質の低下・睡眠障害に悩んでいる方
  • メンタルの不調(不安感・落ち込み・集中力低下など)がある方
  • ストレスによる体調不良や免疫力の低下を感じている方
  • ホルモンバランスの乱れ・更年期などによる不調がある方
  • 激しい運動や過度なトレーニングによる疲労が回復しにくい方
  • 健康な生活のためにストレス管理を重視したい方