簡単に言えば、何歳まででも可能です。
若いうちに矯正するほうが、歯が動きやすく、早くできます。
が、何歳になっても歯を動かすことは可能です。
歯は見えている部分の下に(上の歯では上になりますが)根があります。
その根は顎の骨の中に殖わっています。
その根と骨をつないでいる繊維があります。
これを歯根膜と呼んでいます。
この歯根膜の中に活動をお休みしている細胞が数種類あります。
この数種類の細胞の中に、適度な圧力を受けると骨を吸収し、
牽引力(引っぱられる力)があると
骨を添加していく働きのある細胞があるのです。
つまり、その細胞は、圧力を受けると活動を始めて、
周りにある骨の細胞をこわし始めるということです。
骨を食べていく様なイメージになるでしょうか。
そして結果的に、その部分の骨は減っていきます。
また、逆に引っ張られる力があると、その細胞は、骨をつくっていくのです。
ですから、歯を一方に力を加えて行くと、
片側は骨が吸収され、反対側では骨ができていくことになります。
そうやって歯は移動していきます。
ですから、歯が生えていて歯根膜が存在する限り、歯を動かすことは可能です。
ただし年齢が増すにしたがって動きにくくなること言われています。
私の経験では、最高71歳の方の歯を動かしたことがあります。
矯正と行っても、単に歯並びを直すだけではなく、
いろいろなところで使われます。
かぶせたり、詰めたりするときに、
その後を磨きやすい形にするために歯を動かすこともあります。
また、虫歯で歯の根が骨の中にしか残っていない時に
その根を引っぱり出すこともできます。
その力を応用して、骨の形を整える事にも、矯正を役立てることができます。
執筆: 野中哲雄(野中歯科医院 院長)
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